有識者が唱える“新たな首都圏”の姿山梨県の未来を描くアドバイザリーボードが導き出した
グリーン水素コミュニティとソーシャルビジネスという解

富士五湖自然首都圏フォーラムは2024年7月に立ち上げた専門的知見を有するビジネスパーソンで構成される「アドバイザリーボード」による本フォーラムの中期的な施策指針と具体的プロジェクトについての提案を山梨県知事に行うイベントを開催しました。2024年8月7日に都道府県会館(東京都千代田区)で開催されたこの提案発表会は、ビジネスの第一線で活躍するアドバイザーによる事業提案の具現化による本フォーラムのプレゼンス向上に繋がる契機と期待されます。

社会が求める「富士ハイドロジェン・バレー構想」

富士ハイドロジェン・バレー構想について提言する法政大学・鴨志田晃教授

アドバイザリーボードの一員である法政大学経営学部・鴨志田晃教授はグリーン水素エネルギーのグローバルな市場創造と産業創造を通じて「脱炭素社会」を実現すべく、「富士グリーン水素コミュニティ・コンソーシアム」の活動基盤として富士ハイドロジェン・バレー構想を提案しました。国内外の最先端情報を集約する国際グリーン水素ネットワークシンクタンク「LIGHT」の設立、社会実装プロジェクトを生み出す水素実験コミュニティ「INSIGHT」の創出、CO2を出さない近未来農業「やまなしカーボンフリー農業」など具体的な展開案を提示し、構想が目指す未来を示しました。

山梨から、世界の課題を越えていく

WISE GOVERNMENTコンソーシアムについて語る鎌倉投信株式会社 代表取締役社長・鎌田泰幸氏もアドバイザーの1人

続いて登壇した鎌田泰幸さん(鎌倉投信株式会社 代表取締役社長)からは、社会起業家と行政が共に築いてゆく「WISE GOVERNMENTコンソーシアム」の提案がなされました。国内外の社会起業家が山梨に集う「WISE国際シンポジウム」の開催、全国のソーシャルビジネスの事例発表、優良事例を表彰するコンテストの開催、防災対策、人材確保、多様性社会実現など社会課題解決に向けた事業の公募、資金提供者や支援者との共創アクションを生み出す場の創出などが提示されました。

アドバイザリーボードの意義が示された発表会

アドバイザーからの提言を傾聴する山梨県知事・富士五湖首都圏自然フォーラム代表 長崎幸太郎(右)、同フォーラム会長 田坂広志(左)

気候危機が年々激甚化するなか世界全体の「脱炭素社会」への挑戦において日本がリーダーシップを取り世界に貢献することが求められている現状を踏まえて提案された「富士ハイドロジェン・バレー構想」。そして、富士五湖自然首都圏フォーラムを推進する山梨に目的を共にする者が集い、世界の課題を越えていく「共創」を提唱する「WISE GOVERNMENTコンソーシアム」。山梨県知事・富士五湖首都圏自然フォーラム代表 長崎幸太郎、同フォーラム会長 田坂広志が熱心に聞き入った両提案は、官民共創の地域の在り方を模索、具現化する本フォーラムにとって有意義なものでした。

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